学期末試験の時期がやってきた
また、学期末試験の季節がやってきた。
今年も、一人、「先生、試験範囲はどこですか?」と聞く、小学生のような学生がでてきた。私はいつものように「全部」と答える。
さて、私の試験は簡単だ。なぜか。できるだけ落とさないような問題をだしているからだ。単位を取るあるいは取れないという低次元の話は、私にとってはどうでもいい。とにかく、授業でそれなりのことを話すので、それを理解してくれれば、それで十分だという思いがある。
だから、受講生が異常に多い場合には、カンニング問題を避けるために、何でも持ち込み可にしている。また、ある程度の受講生数であれば、教科書・参考書と自筆ノートを持ち込み可にしている。したがって、準備さえすれば、おそらく単位は取れるだろう。
また、試験が近づくと、「教科書は買った方がいいですか?」という学生が必ず出現する。私が書いた本であれば、「絶対に買った方がいい」と答えたいのだが、露骨にいうと、拙著を押し売りするようで、抵抗があるので、「自信があれば、自筆のノートだけでいい」といっている。
さて、以上のように、私の試験は学生を落そうとしない問題なので、非常にやさしい。そんなことは、もちろん、出題者の私が一番よく知っている。
それにも関らず、学生に「***先生の試験は楽勝」とか、「授業にでなくても単位はとれる」とか、ネットで書きこまれると、いくぶんムッとして、「じゃあ、今度は難しい問題だしてやろうか」とか、あるいは「今度は持ち込み不可にしてやるぞ」という気持ちになってしまうものだ。
自分でもよくわかっているが、大人げないのだ。
« 工学院大学・朝日カレッジでの戦略学講義 | トップページ | 2009年度菊澤ゼミについて(関心のある2年生へ) »
「3)学者様の不思議な世界」カテゴリの記事
- 日本の経営学者の巨匠のひとり 庭本先生 逝く(2020.12.31)
- 偉大な学者の論文の効用(2016.06.04)
- どうしようもない日本企業(2015.07.03)
- ブラックサンダー、理論負荷性、そして帰納法(2015.06.10)
« 工学院大学・朝日カレッジでの戦略学講義 | トップページ | 2009年度菊澤ゼミについて(関心のある2年生へ) »
コメント