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2008年9月 2日 (火)

大学院生の不条理

 大学というところは開けた世界ではない。だから、大学院生や大学生は、いつも不条理な状況に置かれることになる。

 昔、拙著『組織の不条理』ダイヤモンド社に感動してくれた他大学の社会人大学院の学生が、そこで展開されている組織の不条理のロジックを応用して、修士論文を書きたいと思っており、ある機会があって、その学生と会ったことがある。しかし、そのような研究を指導教授が許してくれないので、非常に困っているということだった。

 これは大変難しい問題だ。私は、その指導教授の気持ちがよくわかる。自分が指導している学生が他人の説(日本人の説、特に私のようなビックでない人間の説)を利用して修士論文を書きたいというのは、自分が否定されているような気持ちになるものだ。存在意義が問われることになるのだ。

 同じことは、学生の卒業論文でも起こる。私の講義に出席した学生が、たまたま新制度派経済学に感動して、それを用いて卒業論文を書きたいと言い出す。指導教授はつらいものだ。

 「菊澤さん、うちのゼミで菊澤さんの講義でならった理論を使って卒論を書きたいという学生いて困ってるんだ。僕はすぐにダメといったけど・・・」と笑って言ってくれる先生は、とてもありがたいが・・・。学生は・・・・

 さて、今回『戦略学』ダイヤモンド社を出版したが、すぐに内容の斬新さを理解してくれたR大学の優秀な社会人大学院の方から、興味深いメールをいただいた。私のCGS(キュービック・グランド・ストラテジー)とあるモデル(これはいえない)を結びつけると、もっと面白い展開になるということだ。そして、それを修士論文にしたいということだった。まさに、知性的世界を進化させるものだ。

 私は、感心した。それは面白い展開になるとすぐにわかったし、ぜひともそれを発展させて、私に教えてほしいと思った。しかし、同時に、不安もよぎった。指導教授との関係だ。おそらく、大変な摩擦が起こるのではないかと実は心配している。しかし、頑張ってほしい・・・そして、その研究内容をぜひブログで公表してほしいものだ。

  

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