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2008年9月20日 (土)

防衛省での講演

 昨日、久し振りに防衛省防衛研究所で講演をした。防衛大と同じように、起立、礼で出迎えてくれる。何か、とても懐かしい感じがした。

 聴衆は、これから最も偉くなってゆく自衛官たち、海外の士官たち、一部防衛関連企業からの派遣、いくつかの省庁からの事務官たちである。

 講義の内容は、拙著『戦略学』で展開した立体的大戦略(キュービック・グランド・ストラテジ-)を説明することであった。どれだけ理解してもらえたかわからないが、自分自身では十分説明できたと思っている。

 講義の一番最後に、「今後、この立体的大戦略の戦略思考をどのように広くアピールして行くのか」という大変興味深い質問があった。

 実は、私はいま新しい新書の原稿を書いており、それを通してさらにアピールしたいと思っている。その本は、『戦略学』の内容をさらにわかりやすく、特にビジネスよりというよりも軍事思想が中心となる。

 最新の『週刊ダイヤモンド』の書評で、最近はマーケティング戦略のような個別的なものようりも、野中先生たちの『戦略の本質』や拙著『戦略学』などの戦略の基本や原理に関する戦略本が売れているという指摘がなされているが、この点と関連して、次の本もぜひ期待してほしいと思います。

 

 

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コメント

「戦略」と「戦術」と「作戦」の区分について。
本著『戦略学』での区分を、ブログにおいて次のようになされています。
1)物理的世界、心理的世界、知性的世界のそれぞれの世界で展開される生き残りの方法が「戦術」。
2)その戦術を実際に実行可能なものへと操作する方法が「作戦」。
3)これら三つの世界で展開される三種類の「戦術」をより効果的に体系的に実行する方法が「戦略」。
また、次のようにも区分されています。
1)普遍的原理=戦略
2)その原理にもとづいて導出されるモデル=戦術
3)そのモデルにもとづいて導出されるテスト命題=作戦
これを、私がお付き合いしている自衛官、元軍人や他国の軍人などに話をしてみましたが、いずれの軍事組織においても、ほぼ同じように理解されているようです。

菊澤です。
コメント、ありがとうございます。

「戦略」「戦術」「作戦」に関する私の理解に関して、大変ありがたいコメントを頂き、感謝しています。今後とも、戦略に関して研究を進めていきますので、ご支援をお願いいたします。

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