命令違反が本当に組織を救う
拙著『命令違反が組織を伸ばす』を読んで、命令違反などほとんど無理だ。そんなことしたら、会社を首になる。それは、あまりに非現実的だ、と思う人が多いだろう。
しかし、先日、私の出身ゼミである慶応大学小島ゼミナールのOB会会長であり、片倉工業の元監査役でもある田代会長から、非常に有益なお話を聞くことができ、感動した。
田代会長は、私の『命令違反が組織を伸ばす』を読んでくれ、「その通りだ」と思ったといいうのだ。長い会社人生において、部下の命令違反に何度も助けられたというのだ。
田代会長によると、「昔、現場にある行動をとるように強く命令したにもかかわらす、現場がぐずぐずして行動を起こさないことがあった」という。そこで、再び命令するために、現場にいって直に強く命令したらしい。しかし、その後も、現場がぐずぐずして行動を起こさない。
田代会長が怒り狂っている最中、現場が命令にしたがわなったために、大きな損失をださないですむ事件が発覚したというのだ。こうして、部下の命令違反によって、上司である自分が救われ、組織が救われたというのだ。
長い会社人生で、田代会長はこのようなことを数回経験したことがあるというのだ。だから、上司は完全ではない、限定合理的だということを、強く認識したというのだ。田代会長によると、偉い役職を経験したような人々は、必ず部下の命令違反によって助けられた経験があるはずだという。
私自身、実は『命令違反』で展開した議論の経験的妥当性に多少不安をもっていたが、田代会長のこの話によって少し自信がついた。大変有益な話で、感動した。
私の『命令違反が組織を伸ばす』の経験的妥当性に疑問をいただく人は、この話をどう思うだろうか?
























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