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2007年8月26日 (日)

扶桑社新書『なぜ上司は、かくも理不尽なのか』(2)

 昨日、いち早く、新書第二弾!扶桑社新書『なぜ上司は、かくも理不尽なのか』が、私の手元に届いた。なかな良い感じに出来上がっている。もしかしたら、何かのきっかけで、第一弾のPhoto『命令違反は組織を伸ばす』よりも売れるかもしれないと思わせるものがある。

 一見、軽いタイトルなので、売れ筋だけを狙った安易な本だと思ってもらうと困る。

  8月30日か31日には店頭に並ぶことになるが、表面上の「です、ます調の文体」や最近の軽い話題に触れていることにだまされず、本の背後に流れている全体の構成を見ていただくと、わかるのだが、私の組織の経済学のテキスト『組織の経済学入門』有斐閣を組織内の上司と部下の関係に応用した形なっている。

つまり、意外に美しい体系になっているのだ。堅苦しいテキストよりもこちらの方がくだけており、大学生にとってもいいかもしれないと思ったりもする。「組織の経済学」を究極的なやさしい内容で書いた本だといっていいと思う。

 光文社新書『命令違反は組織を伸ばす』は、一般人に迎合せず、学者としてのツッパリを前面的に押し出した内容となっている。今度の扶桑社新書は、多少迎合的で読者となる社会人にとってもやさしい内容となっている。もう少し命令違反を前面に出した方が良かったかもしれないと思ったりもするが、どちらの方が好まれるのだろうか。やはり、後者かなあ。

 

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コメント

二期生の酒井です。
『命令違反が組織を伸ばす』はやはり、読んだ印象としては、内容は十分面白いですが、やはり「学者っぽさ」を濃厚に感じました(特に終章でポパーやカントが援用されるあたり)。
その点、扶桑社新書のほうがやはり一般的には手に取りやすいものなのではないかなあ、と個人的には感じています。
ただ、『なぜ上司は、かくも理不尽なのか』を手にとって、興味を抱いた読者が、また『命令違反』のほうも購入するという相乗効果が期待できるのではないかと思います。
何にせよ、第二弾の発売が待ち遠しくあります。

菊澤です。
酒井君、拙著を読んでくれ、しかもコメントもくれて、感謝しております。

やはりポパーやカントのあたりが気になりますか。私自身は、実はここが一番お気に入りなんですね。

そのうち、このブログで『命令違反が組織を伸ばす』の「プロレゴメナ(解説書)」を書いてみたいと思います。(ちなみに、プロレゴメナというのは、カントが書いた「純粋理性批判」のカントによる解説書のこと)

また、今回の私の『命令違反』のことを「シュールな歴史分析」という人もいます。このネーミングは好きなのですが、私自身は、内容的にはそうではないと思っています。

さて、今回の新書『命令違反』が学者ぽいのに対して、次回の扶桑社新書『なぜ上司は、かくも理不尽なのか』は内容がはじけていますので、とにかくびっくりしますよ。こちらの方が、私には「シュール・リィアリスティック」ですね。


シナジー効果があればいいのですが・・・・

菊澤先生 こんにちは。
何度かメールで質問した佐藤です。
本を拝見いたしました。
私は、P256-P259のポパーとカントの部分が一番重要だと感じました。
周りの人にも先生の著書は薦めているのですが、今回は忙しい方には「P256-P259だけでも読んでください!」と伝えています。
限定合理、批判的な組織、それらについて理解をした方々は、闇雲に批判ばかりすればよいのか?という疑問にあたります。それでは、本当にギスギスしたむしろ非建設的な組織になることも考えられます。
そこで、批判に対する共通したルールを次に理解する必要があると思っておりました。
詭弁を持ち込まないためにはマックス・ウェーバーの話を、そして批判に対する心構えとしてはカントの話をすることで、建設的な議論を導くことにつなげられるヒントを頂いたと思っております。
今後も、先生の著書や、ブログでの「(独自の切り口による)経営学入門」を読ませていただくことを楽しみにしております。

佐藤様

菊澤です。コメントありがとうございます。
やっと、私の本を解読できる人に会ったという感じです。まさに、ご指摘の通りです。

I.カント、M.ウェーバー、K.R.ポパーは、「限定合理性」と「批判主義」という糸で結ばれています。上記で佐藤さんが「ウェーバー」を出されていることから、かなり教養のある方かと想像しております。

これからも、奇妙な本を書き続けますが、どうか今後とも、支援、お願い致します。

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