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2006年11月18日 (土)

いいかげんにしてよ、マルクス

 これまでいろんな大学および大学院で教えた。その中でも、印象に残る大学院生について紹介したい。ちなみに、これは慶応大学の話ではない。

 最近は、大学院というと、どこも本当に留学生が多く、はっきりいわせてもらうが、学部よりもレベルが低い。大学側は、定員を満たすのに、精一杯だ。

 ほとんどの留学生は、母国で日本語を専攻し、日本で経営学・経済学研究科に入学するという戦略だ。経営・経済に関する基本知識がないので、教えるほうは大変だ。だから、学部よりもレベルは低い。

 こうした中で、大学院に日本人学生がいると、ほっとするものだ。

 しかし、私が出会った日本人学生は違っていた。大学院は、ある意味で、学部よりもやさしく単位がとれる。筆記試験はほとんどやらない。大抵、レポートだ。私の場合、まず授業で一度発表させ、最後にレポートを提出させるというやり方をとっている。

 このやり方で、ある大学の大学院で学生に発表してもらったところ、ある日本人学生が時間に間に合わずに、授業での発表をキャンセルした。非常に真面目そうな学生だったので、私はまあそういったこともあるだろうと思い、腹を立てながらも「では次回必ずレジメを作って発表をお願いします」と念をおした。

 次の授業、驚いた。レジメは昔懐かしい400字原稿で、手書きだった。しかも、字が汚いときた。何か、やすっぽい消しゴムで何度も消した跡もあり、努力も伺える。

 さらに、参考文献をみると、内容は明らかに授業で教えたこともないマルクスだ。「発表は何でもいいといったのが、失敗だった」と内心思った。「しかし、ほんとうに何でも発表するやつがいるは思わなかったなあ」と少しあきれ、しばらくして「私の授業はなんだったのか」と怒りもおぼえた。

以下、学生との恐怖の会話が始まる。

(私)「ところで、君のレジメは手書きだが、君はワープロあるいはコンピューターを持っていないのか?」と聞いた。

すると、その大学院生は、真面目に「実は持っていません」と恥ずかしそうに答えた。

(私)「コンピュータが壊れたのではなく、も、も、持ってない???」

私は、未だにコンピュターを持っていない学生がいることに驚いた。さらに、

(私) 「君はよく大学院に入れたね」と私がいった。

(学生)「私もなぜ入れたか、実はよくわかりません。」

(私)「これで分かったよ。なぜ前回君がレポートと発表に遅れたのか」

   「ところで、君は何を専門としているの?」

(学生)「統計学です」

(私)「と、と、統計学!!!!!!」

私の心の声

{{{馬鹿やろう。人をばかにするのほどあるぞ}}}

『『お前は、だれが見ても、マルクス、マスクス、マルクス経済学だろ!!!!!!}}}

{{{統計学をやる前にやることがあるだろう。コンピュータ、コンピュータを買うこと!!!!!!!・・・

{{{いわんや、お前は、数学、数学、数学が全くできないぞ!!!!!!

{{{道を間違えているぞ・・・・・・・・・・・・

世界の中心で「バカ  アーーーー」と叫びたい心境だった。

あとがき

むかしむかし、マルクスの時代が終わると、能力のあるマルキストの先生は生き残るために、統計学に移行し、隠れマルキストになったとさ。

彼はその弟子か??まだ謎が解けない。

 

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コメント

はじめまして。fujiと申します。
傑作な話ですね(笑)。
ところで先生の「組織の経済学入門」をわくわくしながら購読中です。わたしも経営・経済に関する基本知識がほとんどないので、できればブログでフォローしていただければありがたいのですが。

fuji様
菊澤です。

コメント、ありがとうございます。
拙著を購読して頂き、感謝しております。

ブログは遊び感覚で書いていますが、
(実際には、マニアックな読者から「はやく更新してくれ!!」という要望に答えて書いているのですが)

今後は、思いついたときに、経済・経営に関する基本的なことも書いてみたいと思います。

今後とも、よろしくお願いします。

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