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2006年11月

2006年11月23日 (木)

新著書『組織の経済学入門ー新制度派経済学アプローチ』の魅力について

 新著書『組織の経済学入門ー新制度派経済学アプローチ』有斐閣の魅力について、筆者からコメントしておきたい。アマゾンで書くべきかな?

(1)多くの人たちが、ミルグロム=ロバーツの『組織の経済学』を購入しており、この分野は非常に人気がある。しかし、本当にミルグロム=ロバーツの本を読みこなしている人はどれだけいるだろうか。少し疑問?懐疑的?

本音をいうと、私自身、この本をはじめから終わりまで、一貫して通して読んだことはない。この本を通して読むのは、大変なことだ。私の場合、この本をいつも辞書的に利用している。つまり、必要なときに、必要な部分・章だけを読むという方法だ。この方法で、もう80%以上は読んでいる。

それから、この本はあくまでミルグロム=ロバーツの「組織の経済学」であって、これは偏見だが、一般にいわれている組織の経済学の内容とはいくぶん異なっているようにも思う。つまり、この分野で有名なウイリアムソンの取引コスト理論の説明、ジェンセン=メックリングのエージェンシー理論の説明、デムゼッツの所有権理論の忠実な説明は非常に少ない。あくまで、彼らの固有の理論の説明が多いという印象だ。

以上のような意味で、私の書いた本『組織の経済学入門』は、どちらかというと、できるだけ忠実に、この分野で有名なウイリアムソンの取引コスト理論の説明、ジェンセン=メックリングのエージェンシー理論の説明、デムゼッツの所有権理論の説明をしたつもりだ。しかも、非常に優しく。

以上の点が、拙著のウリだ。だから、ミルグロム=ロバーツの本とは別に買って読んでみてほしい。

(2)拙著のもう一つのウリは、オリバーハートの所有権理論・契約理論の簡単な数学モデルを紹介している点だ。この部分だけ、数学的になっている。多くの人たちが、オリバーハートの契約理論に関心をもっているが、彼の本はまだ翻訳されていない。そこで、彼の簡単なモデルだけに関心をもっている人たちのために、ハートの数学モデルを紹介した。この点は、拙著のウリの一つだと思う。

(3)同様に、ジェンセン=メックリングのエージェンシー理論の数理モデルについても、彼らの論文が40ページ以上なので、なかなか読むのが大変なので、背著ではそのエッセンスを簡単に数学的に説明しているので、ぜひ一読お願いしたい。

(4)私自身もそうだったのだが、ゼミで利用するための、取引コスト理論やエージェンシー理論、所有権理論についてやさしく説明してある日本の文献がほとんどない。この意味で、拙著はお勧めとなる。むしろ、ゼミで使ういい「組織の経済学入門」の本がないので、自分で書いてしまったというわけである。

私の場合、何度かミルグロム=ロバーツの本を使ったことがあるのだが、私の教え方も悪いせいか、いまいちゼミは盛り上がらなかった。

以上、関心があれば、ぜひ一度拙著『組織の経済学入門』有斐閣2300円を試してみてください。

64116277 アマゾン

http://www.amazon.co.jp/gp/product/4641162778/ref=pd_rhf_p_2/250-8250760-0785039?ie=UTF8

姉妹品として以下の本もあります。この本の魅力については、次に説明します。

          菊澤編著65730_2『業界分析 組織の経済学ー新制度派経済学の応用』

http://www.amazon.co.jp/gp/product/4502657301/ref=pd_bxgy_b_text_b/250-8250760-0785039

2006年11月18日 (土)

いいかげんにしてよ、マルクス

 これまでいろんな大学および大学院で教えた。その中でも、印象に残る大学院生について紹介したい。ちなみに、これは慶応大学の話ではない。

 最近は、大学院というと、どこも本当に留学生が多く、はっきりいわせてもらうが、学部よりもレベルが低い。大学側は、定員を満たすのに、精一杯だ。

 ほとんどの留学生は、母国で日本語を専攻し、日本で経営学・経済学研究科に入学するという戦略だ。経営・経済に関する基本知識がないので、教えるほうは大変だ。だから、学部よりもレベルは低い。

 こうした中で、大学院に日本人学生がいると、ほっとするものだ。

 しかし、私が出会った日本人学生は違っていた。大学院は、ある意味で、学部よりもやさしく単位がとれる。筆記試験はほとんどやらない。大抵、レポートだ。私の場合、まず授業で一度発表させ、最後にレポートを提出させるというやり方をとっている。

 このやり方で、ある大学の大学院で学生に発表してもらったところ、ある日本人学生が時間に間に合わずに、授業での発表をキャンセルした。非常に真面目そうな学生だったので、私はまあそういったこともあるだろうと思い、腹を立てながらも「では次回必ずレジメを作って発表をお願いします」と念をおした。

 次の授業、驚いた。レジメは昔懐かしい400字原稿で、手書きだった。しかも、字が汚いときた。何か、やすっぽい消しゴムで何度も消した跡もあり、努力も伺える。

 さらに、参考文献をみると、内容は明らかに授業で教えたこともないマルクスだ。「発表は何でもいいといったのが、失敗だった」と内心思った。「しかし、ほんとうに何でも発表するやつがいるは思わなかったなあ」と少しあきれ、しばらくして「私の授業はなんだったのか」と怒りもおぼえた。

以下、学生との恐怖の会話が始まる。

(私)「ところで、君のレジメは手書きだが、君はワープロあるいはコンピューターを持っていないのか?」と聞いた。

すると、その大学院生は、真面目に「実は持っていません」と恥ずかしそうに答えた。

(私)「コンピュータが壊れたのではなく、も、も、持ってない???」

私は、未だにコンピュターを持っていない学生がいることに驚いた。さらに、

(私) 「君はよく大学院に入れたね」と私がいった。

(学生)「私もなぜ入れたか、実はよくわかりません。」

(私)「これで分かったよ。なぜ前回君がレポートと発表に遅れたのか」

   「ところで、君は何を専門としているの?」

(学生)「統計学です」

(私)「と、と、統計学!!!!!!」

私の心の声

{{{馬鹿やろう。人をばかにするのほどあるぞ}}}

『『お前は、だれが見ても、マルクス、マスクス、マルクス経済学だろ!!!!!!}}}

{{{統計学をやる前にやることがあるだろう。コンピュータ、コンピュータを買うこと!!!!!!!・・・

{{{いわんや、お前は、数学、数学、数学が全くできないぞ!!!!!!

{{{道を間違えているぞ・・・・・・・・・・・・

世界の中心で「バカ  アーーーー」と叫びたい心境だった。

あとがき

むかしむかし、マルクスの時代が終わると、能力のあるマルキストの先生は生き残るために、統計学に移行し、隠れマルキストになったとさ。

彼はその弟子か??まだ謎が解けない。

 

2006年11月 6日 (月)

超俗的倫理学

 私と同世代の人にはプロレスファンが多い。意外に思うかもしれないが、私と同世代の慶応の先生にも隠れプロレスファンは多い。何と、実はこの私もそうなのだ。

 プロレスというと、うちの家内もそうなのだが、「なんて野蛮な・・・」と思う女性も多いだろう。あんな野蛮な番組など、子供には絶対に見せたくないと顔を背ける親も多いだろう。

 しかし、私が観ていたのは、血をながしたり、殴りあったりするそんな表面的なことではなかった。子供だった当時は、全くわかっていなかったが、プロレスにはストーリーがあるのだ。

 悪役の外人レスラーがいて、その悪役にいじめられる弱い日本人レスラーがいる。そして、それを助けに入るスパースターの日本人レスラーがいて、いつも最後に華麗に勝利を治めるのだ。正しいものが最後には常に勝つ。勧善懲悪。

 つまり、「正義」、「正当性」、「倫理」というものをプロレスに観ていたのだ。わかりやすい。感動ものだ。だから、プロレスを観て育った人間には「いじめ」など許せないのだ。卑怯なやり方は絶対に許せないのだ。

 しかし、やがてプロレスというものには、ストーリがあり、それは一種の八百長なのだということを知ることになる。しかし、そのことを知って、プロレスを嫌いになったわけではない。

 何と、そういった八百長プロレスに反旗をひるがえし、真剣勝負を挑んできた人間がプロレス界から登場してきたのだ。アントニオ猪木である。それが彼の提唱する「ストロング・スタイル」だ。嘘はダメだ。やはり、真実は勝つというメッセージを感じた。感動ものだ。

 ・・・・・・いろいろと書いたが、だから何をいいたいのか、て?

私は、プロレスから倫理教育を受けたということだ。同様に、「巨人の星」「アタック・ナンバーワン」などの漫画からも道徳を学んだと堂々といいたい。

そこで、若者に聞きたい。宗教に無関心な日本人は、いまどこで倫理を学んでいるのか。「K1」か「プライド」か。「のだめカンタービレ」か。???

本当に、いまみんなどこで倫理を学び、体得するのだろうか???

まさか、最近はやりの倫理の本ではないだろうね。

CSRの・・・

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